理念から戦術まで一貫したビジョン構築でSDGsを戦略に活かす
- 宮崎 恭世
- 7月7日
- 読了時間: 2分

SDGs(持続可能な開発目標)というと、「社会貢献」「環境配慮」といった抽象的なキーワードが浮かびがちですが、実はこの17の目標は、企業経営の
経営理念からスタートする「ビジョン → 戦略 → 戦術」という企業の意思決定のピラミッドに、SDGsをどう組み込んでいくかを考えることで、これまで概念的だった取り組みが、実行可能なアクションへと落とし込まれていきます。
SDGsの目標から選んだビジョンごとの戦略を考え、戦術をねり、ビジョンの再構築にSDGsを組み込んで考えることで、実際のアクションとして具体化され、よりSDGsを実感できるようになっていきます。
たとえば、SDGsの目標から自社の理念に合致する「ビジョン」を見つけ、それに基づいた「戦略」を描き、その戦略を実現する「戦術」を組み立てていく。
こうしてSDGsを起点に経営の各層を再構築していくことで、取り組みがより具体的になり、「SDGsに取り組んでいる実感」が社内にも外部にも伝わるようになっていきます。
現在すでに進行中の戦略や日々の業務のなかにも、SDGsの目標に該当しうる活動が多く存在していることに気づかされます。
SDGsには各ゴールの取り組みに該当するかを判断するようないわゆる共通のチェックシートのようなものはありません。各企業がそれぞれのゴールを自分たちの取り組みにあてはめて「解釈」していくものです。
いろいろな角度からその企業の特徴を出しながらSDGsの取り組みを打ち出せます。
そこにこそ、その企業らしさや強みがにじみ出ます。
重要なのは、SDGsの実践が一過性のもので終わらず、継続できる「ビジネス」として成立しているかどうかです。
社会課題に取り組むことが、同時に利益を生み出す仕組みとして機能すれば、持続可能性のある取り組みとなり、結果として企業の競争力も高まります。
17の目標のうち、自社の理念に合うゴールを選び、それをビジョンとして掲げ、戦略・戦術へと落とし込んでいく。そうすることで、SDGsは単なる「社会貢献活動」ではなく、自社の強みを活かした「ビジネスチャンス」に変わります。
「利益を生まないと、続かない」。これは経営の鉄則です。だからこそ、SDGsを企業戦略の土台に据え、理念から戦術までを貫いた“儲かるSDGs”の実践が求められているのです。
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